賠償責任保険の基礎
1.賠償責任保険とは |
被保険者が一定の事由により他人に損害を与えたため、 法律上の損害賠償責任を負担したことで被る被保険者の損害 (いわゆる賠償損害)に対して保険金を支払う保険です。 同じ事故であっても、その原因によって責任を負う人が違ったり、 たとえば、建物の看板が落ち通行人が負傷した場合。 看板の取付け工事の仕方が悪いとして 工事業者が賠償責任を負った。 |
2.対象とする事故は? |
他人の生命・身体を害したり、他人の財物を壊したりした場合の事故 第三者にケガをさせた 第三者の物を壊したなど の対人対物被害です。 |
3.法律上の損害賠償責任について |
損害賠償責任が生じるのは、主に不法行為責任(民法709条)と 債務不履行責任(民法415条)の場合です。 一般の不法行為責任の成立要件 債務不履行責任 |
4.賠償責任保険の約款構成(商品の成り立ち) |
「普通保険約款」+「特別約款」+「特約」 ・普通保険約款 - 大半の一般賠償責任保険に共通する事項を規定。 |
5.お支払いの対象となる損害 |
損害賠償金、損害防止費用、権利保全行使費用 緊急措置費用、協力費用、争訟費用 ※損害賠償金のほか、争訟費用等の費用も支払いの対象となります。 |
6.代表的な賠償責任保険について |
誰が、誰に対する、どういう事故を心配して保険をつけたいのか? 主な賠償責任保険【概要】 ・施設所有(管理)者賠償責任保険 ⇒施設に起因して起きた事故に対する補償 |
7.施設所有(管理)者賠償責任保険 |
①施設の所有、使用・管理に起因する事故 使用しているお店の看板の留め具が腐食していたため、看板が落下し、 通行人にケガをさせた。 ビルで火災が発生し、非常口などの不備でお客さまに死傷者が出た。 化学工場の装置の故障から工場が爆発し、近隣に多大な被害を与えた。 ②施設の仕事の遂行に起因する事故 ※仕事中に個人が起こした事故は、個人賠償責任保険では補償対象となりません。 |
8.請負業者賠償責任保険 |
①請負作業遂行中の事故 ビル改装工事中に、高層の作業現場から誤って落とした電気ドリルが 通行人にぶつかりケガをさせた。 住宅新築工事中にクレーンが横転し、道路を走行中の自動車を損壊。 ビル外装の塗装中にペンキ缶を落として通行人の衣服を汚した。 ②請負作業遂行のために所有・使用管理している施設に起因する事故 資材置き場に積んであった材木が倒れ、 |
9.生産物賠償責任保険 【PL保険】 |
PL = Products Liability(製造物責任) ①製造・販売した製造物の欠陥で起きた事故 テレビが発火して家屋が焼失した。 清涼飲料水やビールのビンが破裂してケガをさせた。 おもちゃのバドミントンラケットの柄が抜け、小学生の目に当り大ケガをさせた。 ②仕事の終了後、仕事内容に欠陥があって起きた事故 |
10.受託者賠償責任保険 |
○財物を受託・保管する者が、その受託物を滅失、破損、汚損 または紛失、盗取されたことに起因する事故 お客さまから預かった荷物(冷蔵庫、洗濯機等)をコンテナに入れて |
このHPは保険の特徴を説明したものです。詳細はパンフレットをご覧ください。